「日中友好のアサガオ」が今年も発芽してます

中国・清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)(1906~67年)の弟溥傑(ふけつ)(07~94年)と旧侯爵・嵯峨家から嫁いだ浩(ひろ)(14~87年)夫妻ゆかり『日中友好のアサガオ』が、本校で今年も発芽して子葉がひらきました。
『日中友好のアサガオ』とは。
 40年に東京で生まれた福永さんは、皇帝溥儀を擁した旧満州国(現中国東北部)と日本を行き来して育ちました。45年8月に旧ソ連が対日参戦。溥儀と溥傑は拘束され、ソ連抑留を経て中国で収容されました。福永さんは母と一緒に銃撃戦に巻き込まれながら中国大陸を流転した末、47年1月に日本へ引き揚げました。
一家は離散しましたが、周恩来首相(当時)の取り計らいで文通できるようになり、溥傑が特赦を受けた後の61年、中国で再会されました。アサガオはその時、浩が「日本の思い出に」と種を買って携えていったものだそうです。
 福永さんは日本に戻りましたが、溥傑、浩夫妻は北京で共に暮らし、生涯を終えました。アサガオの種は北京の自宅で縁が白い赤紫色の花を咲かせました。「母亡き後は父が7年間、一人でお水をあげたり種を植えたりを繰り返して可愛がって」。本校に両親ゆかりの樹木などを植えた「日中友好の庭」が造られ、ご息女の母校でもある本校にその種を寄贈されたアサガオです。ぜひ、これから成長して咲いていくアサガオをご覧ください。