令和5年度 第3学期 終業式
3月22日(金)に、令和5年度 第3学期 終業式を迎えました。
校長先生からのお話
今日は、安積得也という人の詩を紹介します。
安積得也は、戦前に栃木県や岡山県の知事を努め、戦後は評論家や詩人としても活躍した人です。
最初に「明日」という詩を紹介します。
「はきだめに えんど豆咲き 泥沼から 蓮の花が育つ
人皆に 美しい種子(たね)あり 明日何が咲くか」
繰り返します。
「人皆に 美しい種子(たね)あり 明日何が咲くか」
さらにもう一つ、「未見の我」という詩の一節を紹介します。「未見の我」とは、「まだ見ていない自分、まだ知らない自分」という意味です。こんな詩です。
「内に隠れて見えないけれども
現在(いま)こそ内に眠り底に潜んで
自分にも他人にも発見(わか)らないけれども
五尺の我のうちにこそ
未見の我の偉大な姿が隠れているのだ
ありがたや
自分の中には自分の知らない自分がある」
繰り返します。
未見の我の偉大な姿が隠れているのだ
ありがたや
自分の中には自分の知らない自分がある」
皆さんは一人ひとりが素晴らしい可能性を持ったかけがえのない存在です。今は自分でも分からないけれど、ありがたいことに、自分の中には自分でも知らない偉大な自分がいるのだと、安積得也は言ってくれています。
さて、花の種は、そのままにしておいては何年たっても芽は出ません。芽を出し花を咲かせるには、水や養分、空気や光などが必要なのはいうまでもありません。来たるべき来年度、積極的にいろんなことにチャレンジして、自分でいろんなものを吸収して、そして自分の美しい花を咲かせる、そんな努力をしてみませんか。
来年度、皆さんが、自分でも知らない自分の素晴らしさを発見することを願って、本年度の締めくくりの言葉とします。