令和7年度 伝統文化親子教室(後半)

8月18日(月)・19日(火)、文化庁主催「伝統文化親子教室」の後半が実施されました。前半に続き、浴衣を着て日本の伝統文化に親しむ時間となり、生徒たちにとって夏休みの大きな学びの場となりました。
・8月18日(月) 西宮能楽堂での能体験
西宮能楽堂にて、能楽師の 梅若基徳先生 を講師に迎え、能の世界を体験しました。
まず能の歴史や能面・装束に込められた意味について詳しい解説をいただきました。生徒たちは浴衣姿で能舞台に上がり、実際に能面を手に取り、その重みや角度によって表情が変化する不思議さを体感しました。さらに能独特の所作を実際に体験することで、日本の伝統芸能の奥深さに触れることができました。その後、能舞台を鑑賞し、梅若基徳先生の能を鑑賞させていただきました。

生徒の感想より
「能面をつけると、気持ちまで変わるのが不思議でした。」「能舞台に立ったとき、空気が特別で少し緊張しました。」

・8月19日(火) 投扇興(とうせんきょう)体験
最終日は、鳴松会の 難波由美子先生 をお迎えし、日本の伝統的な遊芸「投扇興」を体験しました。投扇興は、台の上に置かれた的に向かって扇を投げ、扇や的の落ち方で点数を競う遊びですが、同時に姿勢や所作の美しさも重視される、日本ならではの文化です。

2年連続で受講している生徒が3名おり、扇の扱いにも慣れた手つきで見事な投げ方を披露していました。その姿に、今年初めて参加した児童たちも刺激を受け、一生懸命に挑戦していました。
さらに、この日は第一位決定戦も行われました。的に扇が当たるたびに大きな歓声と拍手が起こり、会場全体が熱気に包まれました。勝ち進むたびに笑顔と緊張が入り混じり、最後まで盛り上がる楽しいひとときとなりました。

生徒の感想より
「扇がきれいに的に当たったとき、とても気持ちよかったです。」「2年目だったので、昨年より上手に投げられました。」「すごく盛り上がって楽しかったです。」

今回の伝統文化親子教室(後半)を通して、生徒たちは能や投扇興といった日本の伝統文化の魅力に触れ、学びと楽しさを同時に味わうことができました。
静かに心を整える能体験と、仲間と競い合いながら楽しむ投扇興。対照的な文化体験を通じて、生徒たちは日本の伝統の幅広さと奥深さを改めて感じることができたようです。

今回の伝統文化親子教室では、連日多くの先生方にご指導いただきました。生徒にとってはもちろんのこと、私たち教師にとっても学ぶことが大変多く、貴重な時間となりました。心より感謝申し上げます。
来年度もぜひ、本校生徒にとって有意義な学びの機会をいただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。