中学2年MSツアー
〜3日目(8月3日)〜
最終日は、近代化産業遺産にも認定されているトヨタ産業技術記念館での研修でした。トヨタグループにより設立された博物館で、館内は「繊維機械館」「自動車館」からなり、トヨタグループが携わってきた繊維機械と自動車を中心とする産業技術の変遷を本物の機械の動態展示やオペレーターの方による実演で分かりやすく紹介されていました。
近代日本の発展を支えた基幹産業の一つである繊維機械と、現代を開拓し続ける自動車の技術の変遷を通して、「研究と創造の精神」と「モノづくり」の大切さを学ばせていただきました。歴史や技術についてだけではなく、モノづくりに携わり、様々な挑戦に立ち向かってこられた方々の言葉やエピソードも展示されており、たくさんの方の情熱や志が今に受け継がれていることも実感しました。
2泊3日の研修を通して、生き物や科学技術すべてのことから学び受け継ぐことの大切さ、そして自分たちが未来に向けてどのように生かし繋げていくかを考えさせられる充実した研修になりました。全ての研修を無事に終えて、予定通り甲子園に向かっています。研修に関わってくださった方々に感謝し、この研修を今後にいかし、さらに成長できるように取り組んでいきたいと思います。
〜2日目(8月2日)〜
2日目の午後は、名古屋市科学館での研修でした。名古屋市科学館は「みて・ふれて・たしかめて」をコンセプトに、様々な展示や体験を通じて、楽しみながら科学に触れることができる総合科学館です。まずは見学研修を行い、五感で感じながら科学の世界を学びました。
次に世界最大級のプラネタリウム「NTPぷらねっと」で、学芸員の方の生解説のもと、最新技術がぎっしりつめ込まれた限りなく本物に近い星空に見とれながら、星や宇宙などについて教えていただきました。その後、学芸員の毛利勝廣先生から直接、現在のプラネタリウム施設の祖先にあたる「アイジンガー・プラネタリウム」について教えていただき、展示室の実寸大レプリカアイジンガー・プラネタリウムを見ながら、プラネタリウムの歴史や科学を学ぶということ、正しい知識を学び、伝えるということがどれほど大切なことかを学ばせていただきました。
午後の研修を終えて、みんな元気にホテルに向かっています。
2日目の午前は名古屋市の藤が丘駅と豊田市の八草駅をむすぶ、愛知高速交通の東部丘陵線、通称「リニモ」での研修でした。
リニモは、日本で初めての実用化となる常電導吸引型磁気浮上式リニアモーターカーで、軌道から完全に浮いたまま、磁力で推進するというものです。基本的に無人の、自動運転を行っていることも特徴です。
研修では、まず実際にリニモに乗車しました。そして、映像によるリニモの紹介をしていただいた後、運転指令室の見学をさせていただきました。また 、リニモの模型を使った浮上実験で仕組みを教えていただき、普段は入ることができない車両基地で本物を見ながら、リニモができた背景
や安全安心に走行するために考えられていることなど、ものづくりに携わる方々の高い技術と熱意を学ばせていただきました。
浮上中のリニモ(51t)を片手で押し動かす様子を実際に見た生徒たちは、驚きの声をあげていました。騒音も揺れも少ない近未来の乗りものについて、直接技術者の方に話を聞ける機会をいただき、生徒たちは、時間の経つのも忘れるぐらい多くの質問をしていました。
午後からは名古屋市科学館での研修になります。みんな元気に昼食会場に向かいました。
〜1日目(8月1日)〜
中学2年生のMSツアーが本日から2泊3日で愛知県で実施されます。
初日である本日は、公益財団法人日本モンキーセンターでの研修でした。日本モンキーセンターは、国内の動物園で唯一の登録博物館で、世界各地に生息するおよそ60種の生きた霊長類を飼育・展示しているほか、骨格や剥製など世界有数の標本コレクションを所蔵しています。
日本モンキーセンターのキュレーター(博士学芸員)の高野智先生に霊長類の進化と多様性についてレクチャーを受けた後、ヒトとチンパンジーの骨格標本を比べながら、骨から進化についての情報を読み出す方法などを学ばせていただきました。そして、園内で実際に動物を観察し、霊長類の多様性を実感しました。最後に、普段は入ることができない標本庫の見学もさせていただきました。本日の研修を通して、霊長類を知ることはヒトを知ることにつながっていることや生命の尊さ、自然の大切さ、研究者の方の思いや姿勢を学ばせていただく貴重な研修となりました。
全員元気にホテルに到着し、夕食・入浴後に報告会を行います。