令和4年度 附属中学校卒業証書授与式
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3月17日(金)に武庫川女子大学中央キャンパス 日下記念マルチメディア館1階マルチメディアホールで、附属中学校卒業証書授与式を挙行しました。
まずはじめに、卒業証書を授与される148名の生徒を代表して二木花音さんに卒業証書が授与されました。
次に3ヵ年皆勤賞、精勤賞を受ける生徒を代表して、井立真愛さんと竹内舞桜さんがそれぞれ賞状を受け取りました。
世良田校長は卒業生に向けて、次のようなはなむけの言葉を送りました。
蛍雪の功なり、ただ今卒業証書を手にした148名の皆さん、ご卒業おめでとう。皆さんは、中学校入試を乗り越えて本校に入学し、三年間、努力と研鑽、そして仲間と切磋琢磨した友情を育み、時には辛いことも乗り越えて、心身ともに大きく成長し、見事に中学校過程を終えました。皆さんの努力に心から賛辞を送ります。
ご多忙の中、ご出席くださいました保護者の皆様、ご息女のご卒業、誠におめでとうございます。思い起こせば三年前、真新しい制服に身を包み本校にご入学されたご息女が、こうして無事に義務教育課程を終えられた姿を、目の当たりにされ、感激も一入のことと推察いたします。中学校では、勉強も難しくなり、交友関係も、多くの人がゼロからのスタートでした。部活動に取り組み始めた生徒も多くいました。このように小学校とは全く異なる環境の中、心配された時もあったことと存じますが、ご家族のこれまでの温かい見守りや支えにより、ご息女は学校生活にしっかりと取り組み、このように立派に成長されました。改めて感謝申し上げます。
多くの制約があるなかでも、創意と工夫を重ね、日々を乗り越えてきた全ての卒業生を、私はとても誇らしく思います。逆境を乗り越えてきた経験は、将来きっと大きな財産となります。
さて、私は先月、「15歳の主張」のクラス代表による学年発表会を見学させていただきました。皆さん一人ひとりが、かけがえのない経験を積み、しっかりとした考え方を持ち、真摯に毎日の生活を送っていることがわかり、とても感動しました。
また、皆さんが書いた、「高校進学にあたって」という作文を全員分読ませていただきましたが、その中では、不安を抱えながらも、高校生活に寄せる大きな期待や決意が述べられており、とてもうれしく思いました。
私は皆さんとは一年間しか一緒に過ごしていませんが、皆さんの明るく素直で爽やかな態度にいつも感心していました。加えて、今回の作文で皆さんの決意を知り、これだけ前向きな姿勢と思いを持っていれば、きっとこれから、素晴らしい高校生活を送ってくれるに違いないと楽しみにしています。
ところで、人生の目的とは何か。私は、人類に貢献すべく新しい時代を切り開いていくことだと思っています。先行きの見通せない時代にあって、未来を切り拓いていくために必要なものは何か。それこそが立学の精神である「高い知性」、「善美な情操」、「高雅な徳性」、そして、これらに基づく「一生を描ききる女性力」だと思います。
わが武庫川学院は、今年創立84周年を迎えましたが、長きにわたり、歴代の先輩方から皆さんへと、校祖公江喜市郎先生の熱き理想を、立学の精神として大切に受け継いできました。「高い知性」、「善美な情操」、「高雅な徳性」という、素晴らしい教えのもとで過ごした本校での日々を、いつまでも誇りに思ってほしいと思います。
皆さんは、本校において、これらのいわば基礎を身につけました。今後進む道はそれぞれ違っていても、上級学校において、「一生を描ききる女性力」に磨きをかけ、将来を切り拓いていってください。
4月からは、人と人とのつながりの邪魔をしていたマスクも、本人の意思によって外すことができるようになります。久々に制約の弱まった開放的な気分で春を迎えることができます。皆さんの門出を祝っているかのようです。
皆さんが、今後の上級学校において、その後に続く社会において、楽しく生き生きと充実した日々を送られることを心からお祈りして、式辞といたします。
続いて、卒業生を代表して薮内美香さんが「喜びと感謝のことば」を述べました。
3年前、私たちは新型コロナウイルス感染症の影響で、入学式のないまま中学校生活をスタートさせました。丹嶺学苑での合宿もなくなって自宅での学習の日々となり、せっかく入学したのになかなか新しい友達に会うことができず、不安でいっぱいでした。6月になり、ようやく出席番号の奇数・偶数で分かれての分散登校になりました。一緒に授業を受けたり、休み時間におしゃべりしたりすることができるようになって、中学生活が楽しくなりました。
私たちは一年生の時からマスクをして過ごすのが当たり前になっており、最初は距離を感じることもありました。しかし、クラス内での活動や部活動、委員会活動などで助け合い、協力することで、みんなと仲を深めることができたと思います。些細なことでぶつかり合ったこともありましたが、みんなのおかげで楽しい学校生活を送ることができました。みんな、ありがとう。
そして、いつも私たちのことを見守ってくださった諸先生方にはたくさんご迷惑をおかけしました。時には温かく、時には厳しくご指導いただき、ありがとうございました。多くの人に支えらえれた中学生活でしたが、その中でも一番近くで支えてくれたのは家族でした。学校でうまくいかないことがあっても励ましてくれたこと、朝早くからお弁当を作ってくれたこと感謝しています。素直になれなくて困らせたこともあったけれど、家族のおかげで、楽しく中学生活を送ることができました。本当にありがとう。
私たちは、友達、先生、家族、たくさんの方々に支えられて成長することができました。この3年間の経験を大切にして、これからの高校生活をより充実したものにできるよう努力していきます。
これからも変わらぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
卒業生は「花は咲く」と「旅立ちの日に」を合唱し、最後に学院歌を斉唱しました。