武庫川の「団体の美」

一週間後の体育大会に向けて、各学年の演技の代表委員が頑張ってくれています。高校2年生の体育大会民謡委員と衣装代表の生徒が、放課後の職員室で学年合同体育のための打ち合わせをしていました。代表生徒は「予行練習当日の演技は学年みんなが一つになれたように感じました。本番当日は予行練習の時よりも、もっと一つになる演技をみんなはしてくれると思います」と話してくれました。
本校では毎年、生徒たちが高校を卒業する前に「武庫」という小冊子を生徒たちに配布します。昭和42年、今から約50年前の「武庫」に当時の高校3年生が書いた体育大会の文章が残っています。その一部を紹介します。

個人の美からはなれた団体の美。その象徴であるかの様に美しい線が組み立てられていく。きっちりとそろった足の線。手の線。体の線。それが一つとなって、たくみに動き、真っ青な秋空にくっきりと浮かび上がった。そこには素晴らしい「和」があった。個人ではとうてい出せない団体の美のかたまりであった。

予行練習の高校2年生の「民謡」の演技の時、高2の演技を見ていた高校3年生が、一年前に自分たちが演じた民謡を思い出し、一緒に踊り、かけ声を大声で出していました。
民謡の演技のタイトルは、「紫丁香花(ライラック)」、体育大会のプログラムに高2の言葉「ライラック、花言葉は『青春の喜び』。今、私たちは新たに青春の1ページを刻む」が書かれています。
ライラックの花言葉には「思い出」、「友情」という意味もあります。生徒たちは武庫川で思い出に残る「団体の美」を体育大会で作り上げます。