安田女子高校のみなさん、「被爆桜」が今年も咲きました!

グラウンド朝礼台の近くの被爆桜が今年も咲きました。
本校の校庭には本当に多くの美しい木々が植えられています。桜の木も多くありますが、その中の一本が「被爆桜」です。平成21年3月、本校に植えられた桜です。当時、ソフトボール部が交流していた安田女子高校から贈られました。被爆桜のことが掲載された、2008年6月5日の中国新聞の記事「全国に咲け 被爆桜二世」を紹介させていただきます。

安田女子高(広島市中区)の生徒会が、校庭にある被爆したソメイヨシノの「二世」を全国の学校に贈ろうと、苗木作りに取り組んでいる。世話を続けることで自分たちも生命の力を学びながら、今秋から届ける。
爆心地から2.1キロの同高敷地には、被爆当時、中国軍管区工兵補充隊があった。桜は樹高約5メートル、幹回り1.8メートル。62年を経た今春も咲き誇った。苗木作りは、学校を運営する安田学園が昨秋、法政大(東京)の依頼を受けたことがきっかけ。
この計画を知った生徒会役員が「それなら、被爆桜の力強さを幅広く全国に発信しよう」と1月中旬から独自に取り組み始めた。造園業を営む卒業生の父親から指導を受け、被爆桜の芽を接いだ苗木29本を園芸部の畑に植えた。
今、高さは約10センチから30センチを超すまでに成長し、4月中旬に芽が出た。役員の3年新谷香奈さん(17)は「思わず『生きてる』と声が弾んだ」。今後は下級生が世話を受け継ぎ、秋から希望する学校へ贈る。すでに生徒会の顧問教諭を通じて岩手や鹿児島県内など約10校から、希望が寄せられているという。
岡田莉佳子生徒会長(17)は「被爆桜は歴史の証人。各地で二世が根付いたら、そこの学校の生徒と平和について話し合いたい」。役員の3年増田幸恵さん(18)も「いずれは世界中で花を咲かせてほしい」と期待している。

広島市は、爆心地から約2キロ圏内で惨禍を生き抜いた樹木約160本を「被爆樹木」として認定しているそうですが、1945年8月6日、広島で被爆した桜の中で、次の年に花が開いたという桜は数本で、その中の1本が、爆心地から約2キロのところにある、安田女子高校の校庭にありました。
本校の校庭に植えられたのは平成21年、つまり西暦2009年です。安田女子高校生徒会が平和活動として初めて育てた、「被爆桜」の苗木29本の一本です。
広島に原爆が投下されてから75年、生徒たちに囲まれている桜の木に今年も桜が咲きました。