「思ったことを伝えるには・・・」
~『こころの声』を聴いてみよう~
「鬼滅の刃の カナヲ」 をヒントに

みなさんは、思ったことをどのくらい話せていますか?
話したいと思ったけど、「うまく話せるかな?」と話し方が気になったり、「これを言ったらどう思われるかな?」と周りが気になったりして、話せないことはありませんか?

また、その時はパッと思い浮かばず、どう言っていいかわからなくて、後で「〇〇って言えばよかった」と思うこともあるかもしれません。あるいは、「何を言っていいかわからない、思い浮かばない」ということもあると思います。

わたしたちは、自分の思いを言葉にする時、どう思うか考えたり、感じたり、頭と心を総動員しています。思うことを言葉にしたり、伝えたりする時に大事だと思うことについて、「鬼滅の刃」(吾峠呼世春作・集英社出版)のカナヲの例をヒントにお話します。(若干、セリフ等はわかりやすいように変更しています)

カナヲは、複雑な家庭で生まれ、自分の思いを言葉にするのが難しい中で育ちました。あまりにも苦しいことがたくさんあったため、何も感じないようにすることで自分を守っていたと思います。

ある時、カナヲは、鬼殺隊の、胡蝶カナエ・しのぶ姉妹に引き取られます。自分の思いを発せず、1人で決められないカナヲに対して、姉のカナエは「1人の時は、銅貨を投げて決めたらいいよ」と言います。

それから数年経って、主人公の炭治郎が話しかけた時も、カナヲは銅貨を投げて話すかどうか決めます。以下、カナヲと炭治郎の対話です。

カナヲ『指示されてないことは、これを投げて決める。表が出たら話さない。裏が出たら話す。裏が出たらから話した』 炭治郎【なんで自分で決めないの?カナヲはどうしたかった?】 カナヲ『全部どうでもいいから自分で決められないの』 炭治郎【この世にどうでもいいことなんてないと思うよ。カナヲは心の声が小さいんだろうな…カナヲがこれから自分の心の声をよく聞くこと!表が出たら、カナヲは心のままに生きる】(と、炭治郎は銅貨を投げます。そして、銅貨の表が出ます) 炭治郎【頑張れ!人は心が原動力だから】 カナヲ『何故表を出せたの?』 炭治郎【偶然だよ。それに裏が出ても表が出るまで何度でも投げ続けようと思ってたから】

それは、カナヲが初めて自分の心を動かされた瞬間と言ってもいいでしょう。

今どう思ってるのか、どう感じているのか、自分でもわからない時は、カナヲのように、まずは、「自分のこころの声」を聴いてみて下さい。そして、それを言葉にしてみてください。心の中でもいいですし、何かに書いてもいいですし(ネットなど不特定多数のものは傷つくことがあるのでお勧めしません)、誰か信頼できる人に話してみてください。その時、もしうまく伝えられなくても、相手に伝わらなくても、炭治郎のようにあきらめないで、何回も試していると、伝わる言葉が見つかったり、相手の人にわかってもらえたりする時がくると思います。

もし、「『こころの声 』を聴こうと思っても聴けないな」とか、「伝えようと思っても言葉にできないな」と思ったら、カウンセリングルームを利用してくださいね。

★カウンセリングルームへの申込方法(くわしくはパンフレットを見てください)
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