「将来の夢と進路選択について」
~「呪術廻旋」をヒントに~
ご息女の将来の夢や選択について、悩まれることも多いのではないでしょうか。
今回は、将来の選択で大事だと思うことについて、『呪術廻戦』(芥見下々作・集英社)の漫画をヒントにお話したいと思います。(*セリフなどはわかりやすいよう若干変更しています)
『呪術廻戦』の主人公・虎杖悠仁は、おじいちゃん思いの高校生。おじいちゃんは「お前は強いから人を助けろ」と言って亡くなります。その後、悠仁は、呪霊(人の負の感情から生まれてくる化け物)から仲間を助けたいと思い、呪術高専の入学試験を受けることになります。そこでの入学試験は“なぜここに入ってくるのか?”という質問に答えることでした。
悠仁は「人を助けるというのがおじいちゃんの遺言なんでね」と答えます。しかし呪術高専の校長に“誰かに言われたからというのでは、もしうまくいかなかった時、人のせいにしてしまう…”そんな覚悟ではいけないと言われ、不合格になります。悠仁は一生懸命考えて、「これは自分にしかない…このまま(人を助けないで)傍観者でいるのは嫌。後悔したくない」と、体が丈夫で人を助けるのは自分にしかできないこと、自分がやりたいことを訴え、合格します。
「誰かの役に立ちたい」「〇さんが応援してくれることから力になる」というのは、私たちのとても大きな原動力になって、やる気につながりますね。そのような人とのつながりもとても大事です。しかし「誰かのため」だけでは、辛くなったり、しんどくなったりした時、「なんで自分は~してるんだろう?」「〇さんのためにやってるのに」と嫌な気持ちが起こってくることがあるかもしれません。
「自分は~がしたい。これしか自分にはできない」と自分の中で強く思うことが、何かあった時に、《誰かに言われたからではなく、自分のためにやるんだ》と乗り越える大きな力になります。
それは、もう自分の中にある場合もあるでしょうし、あったと思ったのに違った、と思うこともあるでしょう。そして、中高の生活で見つかることもあれば、大学に行って見つかることもあると思います。社会人になって働いている時に、「やっぱり自分は〇が大事。自分にしかできないことだ」と発見することがあるかもしれません。ですので、今見つかってなくても、焦らないで、じっくり自分の中の思いや人とのつながりを育てていってください。
また、保護者の方も、ご息女が自分らしさや自分のやりたいことを見つけられるよう、サポートし、見守ってあげてください。
もし、うまくいかないなとか、迷ったりしたら、カウンセリングルームを利用してくださいね。
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