高校3年生との別れの式・卒業記念植樹 ~中高キャンパス最後の登校日~

 高校3年生が、学び舎最後の登校となった本日、全校生徒がグラウンドに一堂に会して“高校3年生との別れの式”を実施しました。

 世良田校長先生から、「高校3年が入学する、まさにその直前、新型コロナウイルスが流行しました。一斉休校から始まり、普通の生活できず、部活動においても各種大会が中止、延期、縮小があり、様々な制限、制約がある中で、毎日が手探りの学校生活でした。それが結局のところ、3年間続きました。本当に大変な3年間を送った学年だと思います。しかし、違った見方をすれば、日常の外、常識の外に放り出された中で、今自分たちは何をすべきか、何ができるか、そういった方法や可能性を見つける生き方を皆さんは身につけていったのだと思います。この先、このような正解のない問題に直面することがあると思いますが、この3年間の経験を乗り越えた皆さんなら、きっと大丈夫だろうと思います。昨日の卒業記念講演で、講師の下土井京子先生が結びの言葉として、“人生に無駄なものはない”とおっしゃいました。歴代の先輩とは違う大きな試練を乗り越えてきた皆さん、この経験は決して無駄にはならないと思います。自信を持って、限りない大空へ飛び立ってほしいと思います」(一部抜粋)と、卒業生258名に向けて、はなむけの言葉を贈られました。

 その後、在校生を代表して高校2年の元浦綺花さん(次期・常任委員長)が「新型コロナウイルス感染症の影響により、活動の制限も多々あったことと思います。先輩方はそのような状況の中でも、常に前を向いて私たちを引っ張って下さいました。特に、体育大会の学年演技や創作ダンスは、武庫川での3年間・6年間の感謝の思いを私たちに伝え、感動を与えて下さいました。私は来年度、常任委員長を務めさせていただくのですが、これからの活動に不安を感じていることを相談すると、“大丈夫だよ。楽しんでね”と、声をかけて下さいました。その瞬間、私も先輩方のように優しく、後輩達を引っ張っていける人になりたいと強く思いました。これから先輩方は新しい道に進まれます。どうか、存分にご活躍下さい。私たち在校生は先輩方のバトンをしっかりと受け継ぎ、精一杯精進いたします」(一部抜粋)と、卒業生に向けて感謝の言葉をおくりました。

 これに対して、卒業生を代表して高校3年の岡本茜さんは、この式を挙行していただいたことに感謝し、次のように答えました。「卒業を目前に控え、学校生活を振り返ると数々の思い出がよみがえってきます。真っ新な制服を着て初めて登校した日、大きな壁を前に、たくさん悩み抜いた日、何気ないことで友達と笑い合った日、どれも私たちにとって大切な思い出です。しかし、その日々が当たり前ではないことを痛感した学校生活でした。高校生活では、行事も思うようにできず、もどかしい思いをする時もありました。しかし、限られた中でも、一生の記憶に残る3年間を過ごすことができました。仲間とともに笑い、涙し、時には怒られながら過ごしたこの学校にはたくさんの思い出が詰まっています。在校生のみなさん、これから先も何が起こるか誰にもわかりません。しかし、決してあきらめず、仲間とともに送れる学校生活を噛みしめながら、毎日を楽しんで下さい。」(一部抜粋)

その後、各クラスの正副委員長たち、学校代表者による、卒業記念樹「ハナモモ」の植樹式を行いました。ハナモモの花言葉は『恋のとりこ、よい気立て、あなたに夢中』です。卒業生のみなさん、これからも素敵な女性でいて下さいね。