高校2年宿泊研修〜1日目〜

高校2年生の1日目の様子です。

午前のアクティビティ①西陣織とＳＤＧＳ

西陣織の専門家の方からのご講義と、西陣織の展示を解説を交えながらお伺いしました。
また、実際に西陣織を織っているその場を見学させていただきました。
幸運なことに、繭糸がその場にあるタイミングで、様々なことを教えていただきました。
質問もたくさん答えていただき、とても有意義な時間となりました。
ＳＤＧＳの取り組みとして西陣織の布の端切れを入れたタンブラーも作成し、お土産として持って帰ることもさせていただきました。

午前のアクティビティ②百萬遍知恩寺での講義

京都大学のすぐ西隣にある百萬遍知恩寺で渡邊哲弘先生(京都大学大学院農学研究科)から「土から考える農業と環境」というテーマで講義を受けました。国内外でのご自身の豊富な経験から、雨が多いと土壌は酸性化し…、気温が高いと微生物によって有機物が分解され…、それらの環境は、バイオーム(その地域の気候に適応した動植物が集まってできる、自然のまとまり)と土壌に大きく影響することを分かりやすく話してくださいました。生徒たちも熱心にメモをとり、雨の知恩寺の歴史的な雰囲気も相まって、また新たな知識や考え方を得た貴重な体験となったことは、一人ひとりの充実した表情に見られました。

午前のアクティビティ③ 大塚常商店

京町家の風情を味わいながら、京扇子の歴史や伝統の重みを知ることができました。

午前のアクティビティ④ 洛中高岡屋

髙岡屋は、布団や座布団を人がくつろぐための道具ととらえ、心からくつろげる、“寛具（かんぐ）”をつくられています。寝るための“寝具”だけではなく、いろいろな場面で心からくつろげるものをと座布団や布団づくりの技で、現代の生活にもなじむ新しい座布団づくりを学ばせていただき、携われている方々のものづくりへの想いや姿勢、ものづくりを通して届けたいことを学ばせていただきました。生徒たちからの質問も多く充実した研修となりました。

午前のアクティビティ⑤、⑥ 久保田美簾堂　堤淺吉漆店

一日目、午前中の体験活動
５組は久保田美簾堂と堤淺吉漆店とに分かれて見学しました。
美簾堂では、簾の歴史や構造を学び、実際に簾を編む作業まで体験させてもらいました。
漆店では、漆や漆器の説明もしていただき、漆が様々な物に使用されていることを学びました。また、漆を使用することで耐用年数を伸ばす技法など、ＳＤＧＳに関連することも学びました。

午前のアクティビティ⑦ 山本染工場

バスを降り、梅雨入りした京都市内を歩いて山元染工場へ。4代目の宏泰さんから京友禅の型染めの話と、妻の山元桂子さんから伝統の継承と革新のお話を伺いました。舞台衣装を手がけておられ、生徒がよく知るテレビドラマの衣装の話では「ええ〜あの衣装はここで染められてるんだ」とのどよめきの声が上がりました。また質疑応答では「受け継ぐことで大切なことは何ですか？」という生徒からの質問に「感謝すること」と真摯に答えていただき、学びの多い時間となりました。

昼食　京都御所

あいにくの雨の中、バスの中で昼食をとりました。
その中でも、生徒たちは可能な範囲で京都御所の散策を行いました。

午後　アクティビティ①大津絵

１日目の午後は、班別研修で大津大津絵体験をしました。
大津絵がどのようなものなのか、どのようにして広がったのかなどのお話を聞いた後、実際に大津絵の体験をしました。下書きなしの一発勝負に、最初は躊躇する生徒も多かったですが、書き始めると黙々と書き進めていました。
同じ見本を見て書いたとは思えないほど、ひとりひとりの個性が出た絵が完成していました。当初の予定よりも長く大津絵を書いていたため、短い時間にはなりましたが、圓満院内にある大津絵美術館も見ることができ、充実した時間を過ごすことができました。

午後　アクティビティ② 大津祭

大津祭のお囃子体験をさせていただきました。生徒たちがボランティアの方々と一緒に楽器を演奏しました。また、普段は見ることができない月宮殿山の曳山を収納している蔵の中を見せていただき、美しい装飾を鑑賞しました。重要無形民族文化財である大津祭について学びました。

午後　アクティビティ③ 近江神宮かるた体験

近江神宮は三つの聖地
競技カルタの聖地として知られる近江神宮の勧学館で、競技カルタの体験をしました。練習では声を出してカルタを確認すると「過去一番盛り上がって素晴らしい」とお褒めの言葉が。また体験終了後には、勧学館は漫画「ちはやふる」の聖地であり、近江神宮は時計の聖地であると案内していただきました。
雨の中、聖地巡礼に満足した研修でした。