卒業式を終えて
しばらくは 花の上なる 月夜かな 松尾芭蕉
先日までの中庭のしだれ梅、白梅も見頃を過ぎ、日々春本番へと近づきつつあります。この頃は桜だけでなく、春の花がしばらく楽しめる季節です。そのような情景を句にしたものと思います。
前回の学校長だよりから1か月余りが過ぎ、まもなく今年度も終わろうとしています。その間には、高校の第70回の卒業証書授与式が2月28日に終わりました。卒業生の一人が、「『相手が喜んでくれることが自分の喜びになるのだ』と、自然に考えられるようになったことが自分自身の大きな成長である」という感想を述べています。この言葉のもつ意味は大きいと思い、式辞の中に引用しました。また、急激な社会の変化、先行き不透明な時代のなかにあって、これからの生き方として、どのように生きていくかについて、武庫川学院の19万人近い卒業生の背中を追い続けることが生き方の針路につながるということを述べました。折しも平昌オリンピックが閉幕した後で、感動さめやらぬ時期でした。これまで先輩の背中を追い続けてきたことがこの度のメダルにつながったとのコメントを多くききました。本学院の卒業生で多方面に活躍している多くの先達者を追い続けていくことはいいサイクルとして、後輩に引き継がれていくことでしょう。
3月13日には中学校の卒業証書授与式が終わりました。東日本大震災から七年、このことに関する報道が連日ありました。そこで、それにも関連することとして、人と人とのつながりを大切にして、常に相手のことをどれだけ考えることができるか、その力を身につけることが大切であることを式辞の中で話をしました。本校で2年目を迎えようとしています。本校のよさをいろいろな形で発信していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。