第2号 「読書100選」

遠くまで行く秋風とすこし行く 矢島渚男

発想のユニークさがすばらしい一句です。自然の中に身をおいて一体となっていく情感が込められているように思います。

本校は、今年度子どもの読書活動優秀実践校として、県を代表して文部科学大臣から表彰を受けています。これまで、読書タイムを活用して、読書活動を進めてきました。また読書感想文などにおいても上位入賞を果たしたことなどが評価されたと思います。

今年度から、『読書100選』として、先生、生徒が選んだ本を積極的に読んでいくことを進めています。現代は豊かな情報に恵まれている時代です。スマホ、フェイスブック、LINEなどで容易にお互いのコミュニケーションをとれる時代になっています。特に、文字を打つ代わりに「スタンプ」で簡単に意思表示をすることもできます。このことを考えますと、ますます活字文化から離れていくように感じています。本校の進める『読書100選』は、自分の好みだけで選んだ本を読むことではなく、いろんなジャンルにも手を伸ばしてほしいという願いがあります。そのことによって、世界を広く知ることもできます。11月10日の天声人語に、「読書とは、字の読める人が周囲に読んで聞かせること」という一文がありました。読書の楽しみは、音読という楽しみ方もあります。いずれにしても本を通して得られる楽しみを見出していくことは読書を続ける上で、大切なことであると考えています。夜長に一冊何か読んでみたいと思います。写真はようやく色づきはじめた校庭の様子です。