長年にわたりアフガニスタンで医療活動に従事されている中村哲医師を講師にお迎えし、「創立80周年記念講演」を開催します。
保護者の皆様もどうぞご家族、ご友人お誘いあわせのうえ、ぜひご参加ください。
- 日 時 令和元年8月21日(水) 9:00~12:30
- 場 所 公江記念講堂(武庫川女子大学中央キャンパス)
- 主 催 武庫川女子大学附属中学校・高等学校
- ※事前の申込みは不要です。直接会場へお越しください。
中村 哲医師の講演会
「アフガニスタンに命の水を」(講演概要)
私たちは、ハンセン病診療を柱としつつ、1つの基地病院と、パキスタン・アフガニスタンの山岳地帯に最大10カ所の診療所を開設し活動してきた。ところが、2000年からは大旱魃(かんばつ)による渇水、砂漠化が進行し始めた。旱魃で診療所のある村がまるごと難民化することもあった。診療所があっても水がない。村人の生存そのものが不可能な事態まで追い詰められていたのである。
飢えと渇きは薬では治せない。きれいな水があれば、感染症や皮膚病の予防になる。私たちは1600本の井戸を掘り、2003年からは農業用水路の建設を始めた。現在までに私たちが建設した農業用水路で復活した農地は16000㏊。およそ60万人の生存を確保することができた。農地がなければ難民になるか、武装勢力や外国軍の傭兵(ようへい)になるしかない人々である。井戸水や農業用水を確保することによって生命の維持と疾病の予防がもたらされただけでなく、地域の治安安定にも寄与したのである。
私たちは、ハンセン病診療を柱としつつ、1つの基地病院と、パキスタン・アフガニスタンの山岳地帯に最大10カ所の診療所を開設し活動してきた。ところが、2000年からは大旱魃(かんばつ)による渇水、砂漠化が進行し始めた。旱魃で診療所のある村がまるごと難民化することもあった。診療所があっても水がない。村人の生存そのものが不可能な事態まで追い詰められていたのである。
飢えと渇きは薬では治せない。きれいな水があれば、感染症や皮膚病の予防になる。私たちは1600本の井戸を掘り、2003年からは農業用水路の建設を始めた。現在までに私たちが建設した農業用水路で復活した農地は16000㏊。およそ60万人の生存を確保することができた。農地がなければ難民になるか、武装勢力や外国軍の傭兵(ようへい)になるしかない人々である。井戸水や農業用水を確保することによって生命の維持と疾病の予防がもたらされただけでなく、地域の治安安定にも寄与したのである。
【第1部】コーラス部の演奏とDVD鑑賞
9:00 | 着席完了 |
9:10 | コーラス部演奏「くちびるに歌を」他 |
9:30 | DVD「アフガニスタン 命の水を求めて」 |
【第2部】中村 哲医師の講演会
10:00 | 学校長挨拶及び講師紹介 |
10:10 | 講演「アフガニスタンに命の水を」 |
11:30 | 中村 哲医師と高校生とのトークセッション |
12:20 | お礼の言葉(代表生徒)、花束贈呈 |
12:30 | 終了 |
略歴
ペシャワール会現地代表:PMS(ピース・ジャパン・メディカル・サービス)総院長。1946年福岡県生まれ。九州大学医学部卒業。国内の病院勤務を経て、1984年パキスタン北西辺境州(現:カイバル・ パクトゥンクワ州)の州都ペシャワールのミッション病院ハンセン病棟に赴任しパキスタン人やアフガン難民のハンセン病治療を始める。その傍ら難民キャンプでアフガン難民の一般診療に携わる。1989年よりアフガニスタン国内へ活動を拡げ、山岳部医療過疎地でハンセン病や結核など貧困層に多い疾患の診療を開始。
2000年から、旱魃が厳しくなったアフガニスタンで飲料水・灌漑用井戸事業を始め、2003年から農村復興のため大がかりな水利事業に携わり現在に至る。専門=神経内科(現地では内科・外科もこなす)
著書
『ペシャワールにて』『ダラエ・ヌールへの道』『医は国境を越えて』『医者井戸を掘る』『辺境で診る、辺境から見る』『空爆と「復興」』『医者、用水路を拓く』(以上石風社)『アフガニスタンの診療所から』(ちくま文庫)『人は愛するに足り、真心は信ずるに足りる』(岩波書店)『天、共に在り~アフガニスタン三十年の闘い~』(NHK出版)『改訂版 アフガン・緑の大地計画』(PMS&ペシャワール会出版)