本校は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、3月3日から臨時休校に入り、新年度も引き続き休校措置をとりつつ、入学式、始業式を簡素化しつつ全館放送の形で実施しました。そして、授業については、4月13日から生徒の出欠確認が可能な本校独自のシステムを構築し、1日5時間の特別時間割にしたがって、授業配信を行ってきました。最初は課題指示によるものからはじまりましたが、しだいに授業形態そのままを配信することや、ネット上の教材を一部活用して独自の授業形態をつくるなど、教員の創意工夫によるものになりました。このように、授業動画配信が円滑に実施できたのも、2017年度から一人一台のiPadを持たせ、ICT教育を推進してきたこと、またWiFi環境の整備が充実してきたことによるものです。さらにこのシステムを開発した職員並びに教員の努力によるところが大きいと思います。
このような情勢の中、1学期から予定していた入学対策にかかる行事も中止せざるをえず、6月20日の「第1回オープンスクール」に代わって「オンラインオープンスクール」を企画し、5月30日、31日の両日実施しました。内容は、「オンライン授業」の動画、「体験授業動画」などを盛り込み、ボリュームのあるものを創ることができました。これについても比較的スムーズに実施できたのは、授業配信でのノウハウが蓄積されていたことによります。
学校が再開されたとはいえ、まだ平常の状態に戻るには時間がかかると考えます。またコロナが落ち着いてきたとしても、今後は新しい生活様式による学校のあり方も求められていきます。したがって今後予定している行事も対面、オンラインの両面で考えていく必要があると思います。
まずは、今回企画しました「オンラインオープンスクール」のコンテンツを多くの方にご覧いただき、本校のことを知るきっかけになれば幸いです。
今後も皆さまにできる限りの情報提供を行ってまいりたいと考えていますので、どうかよろしくお願いします。
令和2年6月8日
武庫川女子大学附属中学校・高等学校長
藤 森 陽 子