SSH公開講演会

梅白し まことに白く 新しく   
星野立子(ほしのたつこ)

2月2日 SSH公開講演会を実施しました。講師は、国立研究開発法人国立環境研究所 社会環境システム研究センター・副センター長の亀山康子先生にきていただきました。講演の内容は、まず最初に、ある事柄に対して、それが、「なくなったら困る」ことなのか、「なくなったら嫌」なことなのかを考えるということから出発しました。それはたとえば、「なくなったら困る」のは木材資源、漁業資源などの「資源」であるが、お金をかければ代替ができる。それに対して、「なくなったら嫌だ」は森林生態系、海洋生態系、生命などの「環境」がそれにあたり、かけがえのないことが多い。持続可能性ということを、このようにとらえていくとわかりやすいのではないかという話でした。また、「持続可能性」の争点は、一つは将来世代において、もう一つは、現世代の問題である。現世代に対しては、公平性という観点から、途上国の問題だけでなく、先進国にも問題があるということを考えてほしい。最後に、生徒へ次のようなメッセージがありました。

1 好きなものを増やしていこう。これからも残ってほしいもの、なくなったら嫌なものが言えるようにしよう。他人の意見と違っても他人の意見を尊重しよう。2 好きなものがみつかったら、それが今どのような状態にあるか。できるだけ多くの情報を集めよう。3 嫌だと思う状態に近づいているなら、行動に移そう。一人の生徒として発信する。仲間を増やす。一人の消費者として、問題解決につながる商品を選んで買う。大変有意義な時間を共有しました。